不当な要求・クレームへの対処における心構え

反社会的勢力と思われる人物から無理な要求をされたり、顧客から商品などに想定外のクレームをつけられたりしたとき、どのような対応をすべきでしょうか。

まずは「いつもと変わらない対応をする」ことだと考えます。

安易に要求・クレームに応じれば、同種の要求・クレームの繰り返しを招くおそれがありますし、このことを伝え聞いた別の人物から同様の要求・クレームを受けるようになるおそれもあります。
他方、安易に要求・クレームを拒否すれば、不当に相手方の権利を侵害するおそれがありますし、それが新たな火種になるおそれもあります。

普段、何か要求・クレームを受けたら、要求・クレームの前提となる事実が真実存在するのかどうか、その要求・クレームが理由のあるものであるのかどうか、要求・クレームの手段が相当かどうかを検討し、その検討結果に基づき、要求・クレームへの対応(応諾または拒否)をする筈です。それと同じことをすれば足りますし、同じことをすべきだと考えます。

弁護士を「窓口」に

「不当な要求」「悪質なクレーム」に対応することに精神的苦痛を感じたり、検討結果が正しいかどうかの判断に迷ったりと、その「同じこと」をするのが難しいとお感じの場合は、専門家(弁護士)にお任せ下さい。
そうすれば、窓口が弁護士に一本化されるので、ご本人(担当者)が対応や判断から解放されることになります。
また、相手方が執拗にご本人(担当者)への接触を図るのであれば、裁判所に対して「面談強要禁止等仮処分の申立」をすることなどによって、これを阻止するようにします。