片山正彦法律事務所は、愛知県日進市にある法律(弁護士)事務所です。

相続(遺言・遺留分)

遺言

遺言の必要性

「父は自分が死んだらこの不動産を私にくれるって言っていました。何とかなりませんか」などのご相談をときどき受けます。内容が真実であっても、有効な遺言がなければそのお父さんの意思は活かされません。
たとえば、こんな場合には遺言をしておくべきでしょう。
・相続人間での無用な紛争を避けたい
相続財産全部の分け方が決められた遺留分を侵害しない遺言があれば、その遺言のとおりに相続財産が分けられることになります。
どんなに緻密な遺言をしても、紛争になるときにはなりますが、紛争になる場面は限定されるはずです。
・世話になった人に相続財産を分けたい
特に、子の配偶者や事実婚の配偶者など、相続権のない人に相続財産を分けるには、遺言が必要です。
・事業承継
事業の承継が円滑に行われるには、事業の後継者に株式やなどの必要な財産をまとめて取得させる必要があります。
なお、他の相続人の遺留分が侵害されると、遺留分減殺請求権が行使されることにより事業承継の目的が達成されないおそれがあることから、遺留分に配慮する必要があります。

遺言の方式

遺言は、遺言者が亡くなってから効力を生ずるものであり、遺言者の意思を確保する必要があります。また、後の偽造、変造を防ぐ必要があります。そのため、遺言は、書面によってすることが必要であり、その方式も厳格に定められています。
普通の方式の遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つがあります。
自筆証書遺言
遺言者がその全文、日付及び氏名を自書(自身が手書きする)し押印して作成される遺言
公正証書遺言
一定の方式に従い公正証書によって作成される遺言
秘密証書遺言
遺言者が署名押印した証書を封印し公証人及び証人に提出して、遺言の存在は明らかにしながらその内容を秘密にして保管することのできる方式の遺言

  自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
利点 最も簡単に作成できる(公証人、証人は不要)。
費用がかからない。
遺言の存在自体を秘密にすることができる。
公証人が関わるため、文意が不明確、方式に従っていないなどの理由で無効になるおそれが低い。
滅失・毀損・偽造・変造のおそれがない(原本は公証役場で保管される)。
公証人、証人にも内容が知られない。
公証人の手数料の費用はかかるが公正証書遺言と比べて費用は低額である。
欠点 滅失・毀損・偽造・変造のおそれがある。
簡単に作成できる分、公正証書遺言と比べて、文意が不明確、方式に従っていないなどの理由で無効になるおそれが大きい。
公証人の手数料等の費用がかかる。
公証人、証人には内容が知られてしまう。
滅失・毀損のおそれがある。
自筆証書遺言ほどではないが方式に従っていないなどの理由で無効になるおそれがある。

公証人や証人に知られてしまうとはいえ、公証人にも証人にも秘密保持義務があるため、、遺言の内容が漏れることは通常考えられません。費用がかかる とはいえ、相続財産の額によりますが、数万円から十数万円程度です。紛争になるおそれ、紛争になっても効力が覆されるおそれが少ないことを考えれば、公正証書遺言が最も望ましいと考えます。

遺留分への配慮

遺言の内容によっては、(他の)相続人の遺留分を侵害することがあります。
遺留分を侵害する遺言も、とりあえずは有効です。あとは、遺留分権利者が遺留分減殺請求権を行使するかどうかにかかります。
遺留分減殺請求権が行使されると、特定の人に特定の財産を分けたい、事業の後継者に必要な財産をまとめて取得させたい、などといった遺言の目的が達成されなくなることがあります。
他方、遺留分減殺請求権は、必ず行使されるとは限りません。
遺言をするときには、遺留分を侵害しない程度に(他の)相続人に財産を分けるようにする、遺留分減殺請求の方法を指定しておく、などの遺留分への配慮をするか、とりあえずは遺留分を侵害する遺言をしておき、後に遺留分減殺請求権が行使されてもやむを得ないと考えるか、検討が必要になります。

遺留分

遺留分とは

遺留分は、被相続人が相続財産を相続人の1人に多く相続させたり相続人以外の人・団体に遺贈したりする旨の遺言をしていた場合、(他の)相続人に一定の利益を確保させる制度です。
兄弟姉妹以外の相続人には、直系尊属のみが相続人である場合は被相続人の財産の1/3、それ以外の場合は1/2の遺留分が認められています。
ある相続人の遺留分が遺言により侵害された場合は、遺留分減殺請求権を行使して遺留分を確保します。

遺留分減殺請求権

遺留分減殺請求権を行使すると、贈与などを受けた者に対する目的物返還請求権が生じます。相続財産の額、贈与の額、共同相続人に対する権利行使の場合は特別受益の額、相続債務の額などを計算した上で具体的な遺留分侵害額を算出し、その限度で目的物の返還請求をします。
返還義務者は、目的物の価額を弁償することによって返還義務を免れることができます(「お金で解決する」手段が選択できます)。

遺留分減殺請求権の時効

遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないとき、または、相続開始の時から10年を経過したときには、消滅します。
目的物返還請求権は、この期間内に行使しなくても構いません(ただし、返還義務者がその財産を時効取得することはあります)。

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